外国人にはあまり知られていない地域の魅力を伝え、足を運んでもらうことをミッションにしている弊社では、様々な自治体やDMO主催の事業を受託し、地域の魅力向上や受け入れ体制の整備を行っております。
令和7年度では、せとうち観光推進機構(以下、せとうちDMO)主催のインバウンドガイドを育成する「せとうち地域観光の未来を創るスルーガイド育成事業」を受託し、実施いたしました。他事業者との連携を含めると、令和4年から続けて4年間当地域でのガイド育成事業を担当しております。


外国人旅行客にせとうち7県を案内するスルーガイドの育成を目指す
本事業を主催するせとうちDMOは、せとうちエリア7県(兵庫県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県)が合同してせとうち全体の観光ブランド化を推進しております。せとうちDMOが情報発信・マーケティングプロモーション・プロダクト開発支援など、様々な形でせとうちエリアの観光産業を活性化している中、弊社はインバウンドガイドを育成する事業を4年間連続して担当してまいりました。
令和7年度の研修では、せとうちDMOがターゲットとしている訪日外国人の富裕層が好むコンテンツ(観光地や体験など)を盛り込んだモデルルートを造成し、通訳案内士資格保有者を対象に、異なるテーマに沿った実地研修を3回行いました。受講生は、まずは通訳ガイドとして必要な基礎知識や、交通の便を含めた地域に関する知識を学び、テーマに合わせて構成された実地研修のルートを実際に巡りながらガイドトレーニングを行いました。最後には旅行会社との交流の場も設け、受講生の研修後のガイドとして活躍するために必要なきっかけ作りを創出し、せとうちエリアの通訳ガイドとしての土台を築くサポートを行いました。
実際のツアーに近い環境での実地研修を実施
研修の柱となり、弊社がガイド人材の育成において大切としているのは、アウトプットを重視した実地研修です。一昨年度に引き続き、令和7年度も実地研修をツアーとして見立て、日本に住む外国人を実地研修のゲスト役として迎え入れ、実際のツアーのような環境で実施いたしました。「アドベンチャー・自然」や「アート」などのテーマに分け、2泊3日の行程を組み、毎日異なるゲスト役を案内しました。
令和7年度の実地研修のルート
①テーマ:アドベンチャー・自然
主な訪問先:観潮クルーズ、大歩危小歩危ラフティング、しまなみ海道サイクリングなど
②テーマ:アート
主な訪問先:姫路城、能体験、倉敷美観地区、直島など
③テーマ:伝統
主な訪問先:酒蔵、錦帯橋・岩国城、厳島神社、平和記念公園、内子など
<参加者の声>
「講師の方々から常にタイムリーなフィードバックがあり、すべての点で、今後のガイディング非常に有効であった。」
「大変でしたが受け身ではない研修でとても良かったと思いました。講師の先生方の具体的なアドバイスを今後生かしていきたいと思います。」
「外国人視点で疑問に思うことは、日本人にとっては当たり前すぎて、その背景や理由を考えないことが多くありますので、普段からの絶え間ない好奇心と探究心を持って今後も常に学んでいきたいと思います。」



受講生と旅行会社をつなぎ、通訳ガイド人材不足解消の一手を担う事業へ
本事業は、通訳ガイドへの研修の機会にとどまらず、受講生と日本各地の旅行会社を様々な形でつないでいます。
一定の評価基準を満たした受講生を、せとうち観光推進機構が運営するせとうち旅行ガイドサイト「SETOUCHI REFLECTION TRIP」(英語)に掲載しております。掲載を通じて、せとうちエリアでガイドを求めている旅行会社に参照いただき、アサインにつなぐ場として活用いただいております。
また、各研修において、ゲストの対応をするガイドとのコネクションを求める旅行会社と受講生との関係性構築にも貢献しております。
<本事業に参加した旅行会社様からのお声>
「研修は本当に楽しかったです。とてもよく準備されていて、参加者のエネルギーが素晴らしく、観察していて本当に楽しかったです。」
「とても興味深い経験でした。旅行プランナーとして、これまで訪れたことのない地域について多くのことを学び、お客様にもっとお勧めしたいと思っています。また、ガイドの方々とお話する機会もあり、ツアーの手配やお客様の期待について、彼らの考えを聞くことができました。」



オーバーツーリズムが深刻化する中、弊社は本事業のように、まだ多くの方には知られていない観光資源を日本各地の旅行会社に知っていただく機会を創出すると同時に、地域の代弁者となる通訳ガイドの育成を継続的に取り組んで参ります。
