「せとうち地域周遊ルートに対応するスルーガイド育成・認定事業」の実施に携わりました<レポート>

弊社では、外国人旅行客へのツアー造成・手配に加えて、自治体やDMO様による地域の魅力向上や受け入れ体制の整備についても伴走させていただいております。
その中で、弊社は2022年度(令和4年)の関連事業に引き続き、2023年度(令和5年)もせとうち観光推進機構による「せとうち地域周遊ルートに対応する スルーガイド育成・認定事業」を受託事業者様との連携の元、担当させていただきました。

外国人旅行客にせとうち7県を案内するスルーガイドの育成を目指す

事業のメインの内容として、「せとうち地域周遊ルートに対応するスルーガイド育成・認定事業」を実施いたしました。これは、せとうちエリア7県(兵庫県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県)が合同してせとうち全体の観光ブランド化を推進する「せとうち観光推進機構」が行う、通訳ガイドの育成事業となります。2025年大阪・関西万博開催に伴い、関西エリアを訪れた外国人旅行客がせとうちエリアにも足を延ばしてもらえるよう、23のモデルルートが造成されており、これらのルートを巡ってせとうちエリアを周遊できる英語ガイド(スルーガイド)を育成することを目的として実施されています。

2023年度は、23のモデルルートの中から4つのルートを選択し、英語ガイドとしての基礎情報に加え、それぞれのルートにおける地理や周遊スポットに関する座学研修をリアル会場及びオンラインにて実施。また、選考を通過した方に対しては、実際に現地を訪問し、実践経験を培う実地研修(各ルート定員20名)を行いました。参加募集の告知に対しては、せとうちエリアで英語ガイドとして活躍したいという思いを持った200名を超える方々から応募がありました。

実践経験を培う実地研修

2023年の実地研修では、以下の4つのルートにて実地研修を行いました。

①兵庫(神戸・姫路)⇒岡山(岡山・倉敷)⇒広島(尾道)
②兵庫(明石)⇒徳島(鳴門・徳島・脇町・祖谷)⇒香川(琴平)
③香川(直島・小豆島・高松)⇒愛媛(今治(しまなみ海道))⇒広島(尾道)
④山口(山口・岩国)⇒広島(広島・宮島)⇒愛媛(松山・内子・大洲)

実地研修では英語ガイドとして長年ご活躍されている方と英語ネイティブの方を講師に迎え、ルート上の観光スポットを周遊しながら、下見を兼ねた見学や施設スタッフによる説明を行い、各スポットへの理解を深めました。また、英語でのアウトプットも兼ね揃えた研修とするため、模擬ガイディングを取り入れ、他の参加者をゲストとして見立てて参加者一人一人が英語でのガイディングを行い、現場での実践力を培いました。

参加者の全員から「せとうちエリアでのガイディング意欲が高まった」という回答があり、研修に対する満足度も100%の方から満足という反応をいただきました。

<参加者の声>
「ストーリーをどう紡いでいくか、googleでは伝えられない、断面だけではなく、どう時代の流れやストーリーを目の前に見えるものにプラスして伝えるかを学ぶことができました。」

「点と点である観光地をつなぎ、線にすることで、観光地や訪問地がより生きて来る。お寺や神社、城を見ると、日本の匠の技って、本当にすごいと思えたし、1000年以上守られてきた寺社仏閣やそれを作った人たちの努力をちゃんと言葉にして、伝えていきたいと感じました。 伝統文化をどう継承していくか、そこに自分はどう関われるか、それを最近色んな場面で感じました。」

研修後のガイドの活躍の場も提供

その他、スルーガイドをアサインする複数の旅行会社の方による研修もあり、参加者には「旅行会社としてどのようなガイドが求められているか」という視点を理解していただくなど、ガイドとして活躍するために必要な学びを多く提供できたのではないかと感じています。

本事業に関する詳細は、せとうち観光推進機構が運営するせとうち旅行ガイドサイト「SETOUCHI REFLECTION TRIP」(英語)にて紹介されています。また、実地研修に進み、本事業にて認定されたガイドの一覧も閲覧いただくことができます。

弊社は本事業のように、今後も日本の地域にある知られざる魅力を伝えられるよう尽力して参ります。